企画・企画書のヒント−“なぜ”から考える49−なぜ、分散投資をするのか?
それは“なぜ”なのか、理由がわかることで、見えてくることがある。あたりまえと思っていることでも、“なぜ”当たり前なのかはわからないことがある。そんな“なぜ”を、日常の世界から探し、考えることで、企画や企画書づくりのヒントにしようというのが、このシリーズの趣旨。
しかし、この、“なぜ”のその探究には、著者なりの主観や直観、推測、憶測、感覚、本能、そして何よりも企画マンとしての資質が含まれている。なので、読者の方は、ここに書かれていることを簡単に信じないで、自分なりにとらえ、解釈、思考、分析してから、自分の意見として採用するように。
●なぜ、分散投資をするのか?
全体としてのリスクを軽減し、確実に成果を上げるためである。
<見方>
投資の考え方に、アセットアロケーション、つまり分散投資という考え方がある。資産運用という視点に立つと、もっとも安心と思われる銀行預金は、世の中がインフレになれば、実質の資産は目減りする意味でリスクがあるという認識であり、資産を分散投資するほうが確実に増やせるという意味で安心できる方法であるという。
『内藤忍の資産設計塾−実践編』などを読むと、分散投資は、流動資産、日本株式、日本債権、外国債券、外国株式、その他にわけている。その比率は、人によって違うが、どこかに比重をかけつつも、全体に分散して投資するほうがよいということになる。これによって、どこかがダメでも、どこかがよいという状況を生み出し、全体としてのリスクを軽減した上で、確実に成果を見込んでいくのである。
企画においても、この分散投資の考え方が適応できるのではないかと思う。企画の場合は、投資すべきものは時間である。例えば、企画作業を基軸にして、読書、情報収集、人づきあい、遊び、家族サービス、ブログといったことを投資対象にする。
人がやることで、企画に役に立たないモノやコトなどはないといってよい。すべてのモノやコトが、企画につながる。子どもとゲームで遊んでいても、そのゲームの内容が、あるファミリーをターゲットにする企業の企画に役に立ったりする。ただ、遊んでばかりではダメなので、それを企画にまで昇華させていく知識やノウハウの獲得や鍛練が必要である。つまり、企画には、遊びも知識もノウハウも不可欠なのである。
だから、分散投資なのである。企画投資対象の設定の仕方は自由である。これを1日、あるいは、1週間という単位で、どういう比重をかけるかを決めるのである。これが、その人となりの得意な企画分野や企画能力の育成に結びつく。
ちなみに私なら、全体を100とするなら、企画作業50、人づきあい15、読書10、情報収集5、遊び5、スポーツ5、家族サービス5、ブログ5である。今の自分にとってのアセットアロケーションは、このぐらいが丁度よい。しかし、ビジネスをやっていると、どこかの流れに巻き込まれて、このアセットアロケーションが崩れることがある。そのままにしておくと、自分の能力育成に支障が出るから、また意識して戻すようにする。
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