入札はあてずっぽうでは落札できない
電話で入札についてお問い合わせを受けた時に、「初めて入札に参加するのですが、あてずっぽうでは落札できないでしょうか?」というお言葉をいただいたことがあります。
「あてずっぽうでは落札するのは難しいと思います」とお答えしました。
実際問題として、案件にもよりますが、1つの入札に応札する企業は大抵数社以上と多いですし(中には10社以上とか)、その中で入札業務に熟練している企業は思った以上にいると考えられますから、いきなり落札できる可能性はかなり低いでしょう。
ビギナーズラックとか、目新しい事業で当該入札案件をできるだけのスキルを持っている応札する企業がないなどもあり得ますが、やはり可能性としては低いでしょう。
電話で話していると、会社としての取組みというよりも、1人の営業マン個人としての思いつきらしく、なんとなくやってみたらどうだろうかという気軽な思いで電話してきたようでした。
そもそも入札というのは、1人の営業マン個人が営業開拓しようという考えで、なんとなくやってみようかなと思うレベルの話ではありません。
入札は税金を使って行う公共事業であって、実施する内容も詳細に決まっていたり、業務遂行に細心の注意が必要であり、頻繁に役所に呼び出されたりすることもあったりと、多くがなかなか大変な業務です。
予算面でも大枠は決まっていますから、金儲けとして考えると、民間のビジネスと比べれば、多くが儲かる仕事とは言えません。
むしろ社会的な価値を提供したいという企業の方向性や考え方と合致する内容だからこそ、企業には入札に参加する意味や価値があると言えます。
つまり、入札は1人の営業マン個人が営業先として考えるようなものではなく、会社として取り組むべきか、やるべき価値があるのを判断して取り組むべきものです。
入札を企業としての新規事業として考えるならば、既存事業との相乗効果や既存事業から有効に活用できる経営資源や人員などを踏まえて、きちんとした体制を構築して取り組むべきものでしょう。
あてずっぽうで、試しに、遊び半分で参加するのは構いませんが、それで仕事が落ちてくるほど甘くはないです。
あてずっぽうで参加するにしても、入札金額で決まる一般競争入札であればまだ気軽に応札できるかもしれません。
しかし、企画提案書が必要な総合評価方式では、企画提案書に多くの手間がかかるだけでなく必要な書類も多く、全部揃えて提出するまでの労力もかなりかかるので、生半可な取り組みでは応札できないでしょう。
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入札企画提案書の作成が難しくなっている >>
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