企画・企画書のヒント−“なぜ”から考える25−なぜ、自社とまったく関係がない新ビジネスを立ち上げようとするのか?
それは“なぜ”なのか、理由がわかることで、見えてくることがある。あたりまえと思っていることでも、“なぜ”当たり前なのかはわからないことがある。そんな“なぜ”を、日常の世界から探し、考えることで、企画や企画書づくりのヒントにしようというのが、このシリーズの趣旨。
しかし、この、“なぜ”のその探究には、著者なりの主観や直観、推測、憶測、感覚、本能、そして何よりも企画マンとしての資質が含まれている。なので、読者の方は、ここに書かれていることを簡単に信じないで、自分なりにとらえ、解釈、思考、分析してから、自分の意見として採用するように。
●なぜ、自社とまったく関係がない新ビジネスを立ち上げようとするのか?
自分のやるべきことが決まらず、儲け話だけを考えてしまうからである。
<見方>
少し前になるが、リフォーム会社の社長から新規ネットビジネス立ち上げの依頼を受けた。早速打ち合わせに出向き、話を聞いていると、現在やっているリフォームビジネスとの関連性が少しも出てこない。私は、当然、リフォームビジネスを、どうネットで集客するか、という話だと思っていた。不思議な感じがしたが、私のほうから確認するしかない。
リフォームと新ビジネステーマとの関連性はどうなのか、既存の顧客に向けた新サービスなのか、現在の取引先や業者とのコラボレーションなのか、それとも何かとびっきりのネタやタネがあるのか。しかし、関連性は何1つでてこない。
社長は外見40うん歳だから、リフォームビジネスは、うん十年のキャリアであろう。そのキャリアをうまく活用しないビジネスは、1から始めることになる。そうなると、システムを作り、告知を行い、見込み客を探し顧客化するという一連の展開を行い、早期にビジネスを軌道に乗せるためには多額の費用をかけるしかない。
そこまでして、自分がやっているリフォームにこだわらない理由は何だろうか? それは、社長の言葉の端々から感じた、リフォーム業はもうダメな産業であるという認識である。仕事が取れない、儲からない。
しかしながら、その社長が考えた新規ネットビジネスは、ネットビジネスをやろうとする者なら、だれもが最初に考えるアイデアである。実際、一部の成功例を除いて、大企業からベンチャーまでてがけてきた結果は、死屍累々である。
ましてや、社長はネットビジネスの素人である。ビキナーズラックがないとはいえないが、ビジネスはギャンブルではないので、至難の業である。要は、どういうことかといえば、儲からないリフォームビジネスから抜け出したいのである。その思いが、ネットビジネスと安易に結びついていたのである。
そんな逃げの姿勢では、ますます成功などできない。といって、依頼内容を無視するわけにはいかないので、私は3つの案を出すことにした。A案はその社長案のビジネスを細部にわたって構築する場合、B案は主に企画面にわたってサポートする場合、そしてC案は、リフォームビジネスそのものをリストラクチャリングして、その集客面をサポートするという案である。おすすめは、もちろんC案である。
私が見る限り、その会社が展開しているリフォームビジネスは普通である。特徴がない。私は、建築、リフォーム業は素人だが、もっと何かにこだわったり、どんな人が住むかを深く考えたり、という視点があれば、もっと魅力的なリフォームビジネスができるのではないかと考える。外部から見ているとよく見える。例えば、書斎トイレとか、AVバスのほか、個人事業者向けリフォームや、夜勤の多い人向けの部屋リフォームなど、私ならいくつでもアイデアは出せる。こういったアイデアを100コも200コも出せば、そこから突破口が見えてくるのである。そういうところから手伝おうというのである。
リフォーム業が苦しいからといって、ほかの業界に行ったとしても同じである。むしろ1から始めないといけない分、不利である。まず、自分が持っているキャリアや自社が蓄積してきた、持っている経営資源を考え、それを活かす方向で活路を見つけるべきであろう。
自分がリフォーム業で顧客に何を提供していきたいのか、提供すべきなのかを少しも考えていない事例である。儲け話だけを考えてしまうから、今はやりのネットビジネスをしよう、という安易な発想になる。とことん考え、それでも活路がないのなら、仕方がない。新ビジネス進出である。
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