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2006年8月24日(木曜日)

『「へんな会社」のつくり方−常識にとらわれない「はてな」の超オープン経営術』近藤淳也著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 09時04分30秒

やっている外面だけを見れば、
それが「非常識」に見えるが、
きちんと説明すれば「へん」でもない。

この本を読むと、タイトルとは違って、
ネット企業はてなのまっとうさがよくわかる。

立って会議をするのは、
座って会議をするより効率的にできるし、
毎日席を変えるのは、
社内のコミュニケーションを最大限活性化するためだし、
社内でだれもがみんなのメールを読めるのは、
業務のプロセスそのものにみんながかかわることで、
業務そのものの生産性、創造性を高めるためだ。

そして、それが、はてなが提供する
サービスの基本姿勢につながってくる。

それは、ソーシャルブッマークなどに
そのまま現れているほか、
公募したアイデアを社内会議で審査するその様子を
ネット上にポッドキャストで放映、公開してしまうような
やり方にもなっている。

その根本的なところには、
妻ときちんとコミュニケーションすることが大切であり、
身近な人ときちんとコミュニケーションできない人が、
会社や社会できちんとコミュニケーションできるわけがない、
というコミュニケーションを大切にする姿勢がある。

それは、学生時代に生徒会長などをやりながら、
規則などを強制されてきた著者が納得できなかった、
規則ができた理由やプロセスそのものが
「隠蔽」されていることの実感をした経験に基づいている。

だから、「常識」となっているものの背後にある、
「隠蔽」されたコミュニケーションプロセスそのものを考え、
それを新しい社内のやり方やはてな自身のサービスとして
提供し続けるのである。

これを理解すると、
はてなという会社は「へん」でもなんでもなく、
とてもまっとうな会社であることがわかるのである。

著書の中で気になることがあるとしたら、
著者は世の中は「でたらめ」で成り立っている、
と見ている点である。

しかし「でたらめ」と言ってしまうと、
はてなのやっていること自体が、
「でたらめ」であると言われてしまう。

このように「常識」そのものを疑い、
確かなコミュニケーションを大切にして、
ネットを活用して価値あるサービスを提供していることが
「でたらめ」なのだろうか?

こういうある種自己否定につながる言い方を
してはいけないだろう。

あと、気になるのは、
毎日すわる席を変えても
あの人の隣の席にはすわりたくない
という人はいないというが、
そうなると、はてなに今集まっているのは
同じような人ばかりになっているのではないだろうか?

そこのところをどう考えるか、
はてなが抱える問題になるような気がする。

最後には「ウェブ進化論」の著者であり、
はてなの役員にもなっている梅田望夫の寄稿文も、
著者との関係が垣間見えていておもしろい。

それは、まず世代間格差を感じるものであるが、
実践家(著者)と学者(梅田氏)の違い、
つまり実践家が案をだし、
学者が解釈するという2人の関係性がよくわかるのである。

しかし、この本は、はてなという会社は、
ベースとなることをきちんと考えながら、
サービスを提供している企業ということが
よくわかる本になっている。

簡単に読めるが、とてもよい本である。

#読書時間 2時間
★5つ ★★★★★


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