『グーグル Google−既存のビジネスを破壊する』佐々木俊尚著を読む
『ウェブ進化論』にしろ『Web2.0 BOOK』にしろ、
インターネットの今を知ろうとして読んだのに、
その中心にはグーグルがあった。
その延長線で、本書を読んでみた。
この本では、ビジネス社会を変えるグーグルと、
権力としてのグーグルという、
大きく2つの面からグーグルが語られる。
ビジネス社会を変えるグーグルは、
例えば、羽田の駐車場や北陸のメッキ工場という
小さな事業者が、グーグルのアドワーズ広告の
サービスを利用することで、
いかにビジネスを成功させているかが説明される。
つまり、既存のメディア形態、ビジネスにおさまらない、
ニッチなビジネスマッチングを
可能にしているグーグルという、
あのロングテールの話である。
一方、権力としてのグーグルは、
世界中のすべての情報を集め、
(その中には人の行動情報まで含まれる)
それを元に、ビジネス展開するという話である。
その未来の展開を予想している雑誌の引用をして、
例えば、これから始めるグーグルテレビでは、
視聴者は、テレビを見る際にIDを入れ、
そのIDで視聴者の視聴データを蓄積し、
その人に最適な広告が放映される、
という、いかにも本当に実現しそうな話を紹介している。
著者の経歴を見ると、ジャーナリスト出身なので、
最終的に権力論になってしまうのは、
いかにもという感じがする。
しかし、権力というものを、
(この本で使われている「環境管理型権力」
「規律訓練型権力」という難しい言葉ではなく、
もっとわかりやすく私なりに翻訳すると)
上から明らかに強制してくる力と
自然に自ら持ってしまうように仕掛けられてしまう力にわけ、
グーグルを後者に分類するときに、
グーグルという会社の目指すビジネスが見えてくる。
そうなってくると、
いさかか宗教的な匂いもでてくるわけで、
本の後半になってくると、
「司祭グーグル」という言い方になってくるのは当然か。
とはいえ、あらゆる情報を握るということは、
そこまで可能なのか、
それはメディアとアルゴリズムの
組み合わせによってできるのか、
疑問は、やはりそこになってしまうようだ。
グーグルについて、少し考え始めると、
際限なく難しくなっていきそうだ。
★4つ ★★★★☆
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