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2006年4月1日(土曜日)

「マンガでわかる良い店悪い店の法則」馬渕哲、南條恵著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 07時12分27秒

この本は不思議な本である。
その不思議さを、私は以下で説明できるだろうか?

目次を見ると、非常識なタイトルが並ぶ。
「たくさん売れると店員は不機嫌になる」とか、
「さぼっていては客は来ないが、やる気を出すともっと来ない」
などなど。

この本は、お店という場で、
店員も客も楽したい、という前提で、
より売れる店を作るためにはどうしたらいいかを
考えている本である。

性善説ならぬ“性楽説”とでもいうべき、
人間観に支えられている。

それは、定員がやる気を出して、
来店客に近づき接客しようとすると客は逃げるという
がんばってはいけないような話が頻繁に出てくることも、
そう感じさせるものである。

要は、今まであった対面販売による
お店の接客技術は古いが現在も依然として残っていて、
セルフサービスが主体である現在のお店では、
それに見合った
新しい販売技術が必要であることを言っている。

その新しい販売技術が、
目次の非常識なタイトルである。

そうであっても、
この本では、決してお店を経営する人に対して、
だから「こうやるべき」「こうすべき」と、
強く言わない。

そうではなく、
ともに楽をしたいが、利害が異なるため
永遠にすれ違わざるをえない店員とお客の状況を、
たんたんと説明しているだけだ。

内容的には、お店が繁盛する要素として、
店員とお店のスペースのとり方や大きさなどの全体構造、
つまり、店員があまり客に近づかない
お店の構造であることが重要であるなど
おもしろい話がいろいろでてくる。

そして、最後のほうになると、
お店をやっている人は、
売りたいお店をやりたいわけではなく、
自分の好きなことをやっている人が多いという。

だから、立地のよくない
誰もとおらないところにお店はあるのだし、
見るからに怪しそうであったり、
ホコリがかぶっていても平気な店もあるのだ。

ここまでくると、著者は、お店というのを
ラクをしたい人間が運営する
とても人間的な楽しい場としてとらえていることがわかる。

だから、店員とお客が「ラク」の“性楽説”者であるなら、
著者はお店を「タノシム」“性楽説”者なのである。

ビジネス書は、売るためにはどうしたらいいか
を普通考えていくものだが、
売ることだけではなく、
売れなくてもお店は楽しいという考えがあるのが、
この本全体の雰囲気である。

ビジネス書として読んでいると、
他のビジネス書として違うこの雰囲気が、
冒頭の不思議さを感じさせるのだと思う。

ただ「楽をしたい」という欲求を、
この本を読むことで肯定的に見るようになることには、
疑問を持っておこう。

「楽をしたい」という欲求をどう抑えるか、
これも人間的な欲求であることは、
忘れてはなるまい。

★4つ ★★★★☆


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