「潰れない会社にするための12講座」吉岡憲章著を読む
こんないい方をすると怒られそうだが、
この本はおもしろい。
それは、倒産する上場企業の
まさにそのときの経営層にいた著者本人が、
その前後の様子を、生々しく書いているからだ。
本書は、大きく2部に分かれる。
第一部が、倒産のドキュメントで、
第二部が、「潰れない会社にするための12講座」。
第一部は、銀行と社長との闘争の話がメインである。
倒産前から危ない状況であることを暢気に構えている社長と、
いざというときに、さっさと身を引く銀行という、
本来の社会的な役割からかけ離れてしまった人と組織との、
抵抗しても、抵抗しきれない闘争が続く。
それが、とてつもない状況なのに、
なぜか、語る言葉にある種のユーモアを感じてしまうのは、
ある種のあきらめとどこまでもあきらめないという、
入り混じった感覚なのか、
著者生来の気質なのかはわからない。
ただ、それが、この本のおもしろさを増していることは確かだ。
第二部の「12講座」は、
今は経営コンサルとしてやられている著者が言う言葉として、
経営者にとっては、とても参考になる内容になっている。
★5つ ★★★★★
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