A3・1枚企画書のメリット
A3企画書に関して、サッカーのJリーグが1992年に発足した時の有名な話があります。
当時の日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンのところには、リーグへの参加を希望するクラブからたくさんの企画書がとどきました。ほとんどの企画書が何十枚という中に、たった2枚のA3企画書があったのです。それは、トヨタ(名古屋グランパス)が出してきた企画書です。
あとで、川淵三郎キャプテンは、必要なことが簡潔にわかりやすく、一番よくできていた企画書だった、と述べています。企画書は、ときと場合によって、少ない数枚でも効果を発揮しますが、この場合、A3企画書は大きな威力を発揮したのです。
トヨタには、今でも企画書はA3でというきまりがあります。社員、関係各社は当然この決まりを守りますが、外部からの提案者も、A3の少ない枚数でまとめなければなりません。
A3企画書の優れたところは、1枚の上にビジネスの要素や情報をたくさん掲載できるので、流れや関係性、因果関係などが検証しやすいところです。つまり、見る側が全体と内容をぱっと見て判断できるのです。同じことをA4企画書で書くと、何枚ものページにまたがり説明することになるので、見る側はいちいちページをいったりきたりしなければなりません。A3企画書は、スピーディーな判断を可能にし、時間がない人にも最適なのです。
このメリットを追求すると、A3企画書を書くなら1枚にまとめたいというのがあります。すべてを1枚にまとめるからこそ、より内容を理解しやすくなるからです。
1枚にまとめるには、情報の取捨選択と見せ方が重要になってきます。必要な情報を極限まで絞り込み、ビジネスの小宇宙をA3・1枚という世界に凝縮する。それは、高度なビジネス能力と企画書作成能力をあわせ持つことで可能になります。
ときには、A3企画書は数枚になることもあります。しかし、それは、A3・1枚という世界がいくつか重なったというとらえ方をします。共通するノウハウは同じです。
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実践的なA3・1枚企画書 >>
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