企画・企画書のヒント−“なぜ”から考える107−なぜ、企画書は図解するのか?
それは“なぜ”なのか、理由がわかることで、見えてくることがある。あたりまえと思っていることでも、“なぜ”当たり前なのかはわからないことがある。そんな“なぜ”を、日常の世界から探し、考えることで、企画や企画書づくりのヒントにしようというのが、このシリーズの趣旨。
しかし、この、“なぜ”のその探究には、著者なりの主観や直観、推測、憶測、感覚、本能、そして何よりも企画マンとしての資質が含まれている。なので、読者の方は、ここに書かれていることを簡単に信じないで、自分なりにとらえ、解釈、思考、分析してから、自分の意見として採用するように。
●なぜ、企画書は図解するのか?
ビジネスに近づくもっとも適切な方法だからである。
<見方>
人というのは、いろいろな要素が相互に関係、統合しながら生きている。抽象的な言い方だが、このことを説明するのは難しいから、一言で説明しようとすると、こういう言い方になってしまう。
もう少し具体的に言うなら、人の体は、脳や心臓や背骨などの要素が、相互に関係を及ぼしながら、それを1個体として統合して生きているということである。そして、統合するのは、肉体的なことだけでなく、精神的なことをも含むようになる。しかし、肉体的なことと精神的なことは、もちろん統合されている。それプラス人を囲む空間や時間という要素もある。こうして、要素が関係と統合を行うことで、一言で言えば有機体となる。
ビジネスも、1つの有機体であると言ってよい。商品とターゲット、営業、販売チャネル、売り方、実際の使用シーンという要素が関係をもちながら、統合される。商品がいくら優れていても、営業がダメなら売れないし、営業力があっても、販売すべきチャネルが間違っていれば、ビジネスは成功しない。ここでも、関係と統合が成立している。
こういったビジネスを企画書にするとき、当然、関係と統合ということを考えなくてはならない。それは、本のように文字が左から右に順序立てられている、川のように上から下へ流れていくようには素直には収まらない。
こうしたビジネスの在り方を説明しようとする企画書は、その表現方法として図解を必要とするのである。しかし問題なのは、実際のビジネスの在り方というのは、企画書における図解で完璧に表現することは難しいということである。時空間を超えた数次元のことを、2次元に落とさないといけないからだ。そこに、図解企画書のジレンマとでもいうべきものがある。
私の知人に、企画書は書かないという社長がいる。頭の中で組み立てるだけである。逆に書かないからビジネスが成功するのではないか、書かないことがいいのではないかと言っている。これは、とても本質的なことだと思う。この人にとっては、ビジネスは自分の中でしか組み立てられないものなのだ。
ただ、小説でも、絵でも、音楽でも、何かを表現するという行為には、現実に届かないというジレンマは必ずあるのである。そこには、このジレンマそのものを行うこと自体が人の宿命であるというようなニュアンスがある。ビジネスに近づこうとする企画書も、もちろんこの例外ではない。
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