企画・企画書のヒント−“なぜ”から考える81−なぜ、NHKラジオのビジネス英語のインターネット放送は1週間分になったのか?
それは“なぜ”なのか、理由がわかることで、見えてくることがある。あたりまえと思っていることでも、“なぜ”当たり前なのかはわからないことがある。そんな“なぜ”を、日常の世界から探し、考えることで、企画や企画書づくりのヒントにしようというのが、このシリーズの趣旨。
しかし、この、“なぜ”のその探究には、著者なりの主観や直観、推測、憶測、感覚、本能、そして何よりも企画マンとしての資質が含まれている。なので、読者の方は、ここに書かれていることを簡単に信じないで、自分なりにとらえ、解釈、思考、分析してから、自分の意見として採用するように。
●なぜ、NHKラジオのビジネス英語のインターネット放送は1週間分になったのか?
インターネット時代における旧来型メディアの態度を表しているのである。
<見方>
NHKラジオのビジネス英語のインターネット放送は、実験的に始めた昨年度においては、先週、先々週の2週間分だった。これは、とても便利だった。いつでも、聞きたいときに聞ける利便性はとても高い。それでも、なぜか始めた当初から年度末まで、注意書きのように、インターネット放送は実験中であること、検討したいことが、表示されていた。
今年度になって、実験中、検討したいの注意書きは消えたものの、放送は先週分の1週間になった。このNHKのインターネット放送に対する、放送期間の短縮という変更は、何を表しているのだろうか?
ユビキタスという言葉があるように、もう社会は、いつでも、どこでも時代になっている。最近の動向としては、モバイルインフラ高速化の進展はめざましく、屋外であろうと十分な使用環境が提供されてきている。
だから、情報を発信する側であるメディアが、この情報は、この場所の、この時間でしか触れられないんですよ、というのでは、もう生活者は、遠ざかっていくしかない。自分がアクセスしたいときに、アクセスできる場所から、アクセスできる情報などあふれているのだから。
それでも、自ら情報を占有し、自らの価値観によって情報を発信してきた旧来型のメディアは、まだありし日々の力を信じたいという気持ちが強い。しかし、ピッコロ大魔王がドラゴンボールで若返って、かつての力を得たようには、願えをかなえてくれる神龍(しぇんろん)は、いないのである。
しかし、あきらめられないのである。だから、本当はラジオ番組を放映する時間にきちんと聞いてほしいと願う。それが本来だから、インターネット放送などは、おまけ的にやっているのにすぎないんだよとなる。でも、インターネット時代だから、いつでも、どこでも聞けるようにしておかないといけない、何よりユーザーのニーズがある。
外部から見れば、インターネット放送を2週間分か1週間分かは、本質的なところからかけ離れているとしか見えない。しかし、その時間に情報を発信することが重要であるとする旧来型のメディアから言えば、2週間分提供してあげるか、1週間分しか提供しないかは、重要事項なのである。
実際には知る由もないが、重要な会議において、1週間にするか、2週間にするか、を頭を寄せ集まって協議している様子が目に浮かぶ。この放送期間の変更という意思決定には、そういう光景を思い浮かばせるものがある。
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