自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿6−「フラッシュ」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
ページ数の関係で、
Webマーケティング視点から見た重要性の順序から、
使用しなかった原稿を紹介しています。
本書の目次については、以下をご覧ください。
http://relation-m.com/modules/wordpress/index.php?p=472
■動的で魅力的に見せる「フラッシュ」
Webで魅せる技術がフラッシュ
インタラクティブなしくみも表現できる
企業サイトのトップページにアクセスすると、待ち構えていたかのように人や商品が出てきて、それがCMのように華麗に、ときにはスピーディーに動き出すことを頻繁に見かけることができます。この動きのある見せ方は大抵の場合「フラッシュ(Flash)」と呼ばれる技術で作られています。
確かに、フラッシュがあるサイトは、動きのない画像と文字だけのサイトに比べたら、そのインパクトある表現方法によって、“魅せる”ものがあるといえるでしょう。
一時期画面いっぱいに広告のように見せるやり方がはやりましたが、ユーザーからすれば強制的に見せられるという印象が問題でした。
最近の見せ方の特長は、トップページの一部分に使用して、全体のユーザビリティを損なわないようにしていることです。Webサイトは、ユーザーが目的を持ってくる場所ですから、ユーザーが最短でコンテンツにたどりやすくしなければならないことから考えれば、当然のことです。
このフラッシュは、動画的な見せ方のほか、Webならではのインタラクティブなしくみも表現できます。しかも、Windows、MacなどのOSに関係なく、ファイル自体の容量も比較的軽いので、Web技術としてとても優れたものなのです。
このフラッシュは、「Flash」という有料ソフトを使い、主にWebデザイナーによって作成することができます。つまり、フラッシュでデザインを起こすためには、Flashソフトを使いこなすそれなりの技術が必要なのですが、一コマずつ作成していくところはアニメに似ています。
ユーザーがフラッシュを見るためには「Flash Player」という無料のプラグインソフトをブラウザにインストールする必要があります。これによって、ユーザーにとっても、見やすい、使いやすいものとなるのです。
▼▼▼インタラクティブなしくみも表現できる
このフラッシュでできるインタラクティブなしくみは、まずアニメです。人や物を動かして、しゃべったり、音を出したりすることもできます。また、ユーザーがマウスやキーボードから画面を操作することもできます。例えば、ユーザーにどっちがよいとかの選択肢を与えて操作してもらい、その選んだ選択肢によって、出てくるコンテンツがちがうというようなインタラクティブな展開ができます。
あと、パズルやクイズ、お絵かきや塗り絵などの簡単なゲームもできます。ちなみに、もっと複雑なゲームになると、Shockwave(ショックウエーブ)という技術が使われることになります。
▼▼▼計算もできる
プログラムを書くことで、計算することもできます。例えば、お買い物シミュレーションとかで、お魚買って、肉、野菜を買って合計いくらというような計算をWeb上で行うのです。
フラッシュという技術は、画像、音声から、ゲーム、シミュレーションといったさまざまことがWeb上でできるまさにマルチメディア機能といえるでしょう。実際、企業のWeb担当者も、この表現方法の魅力、多彩さからフラッシュを好んで使いたがる人も多いものです。
▼▼▼ActionScriptとはなにか?
こういったさまざまなことをフラッシュ上で記述するために使われるのが「ActionScript」と呼ばれています。動画や音をどのように再生するかを制御するのです。ユーザーがマウスで画面上を操作したら、なにかが出てきたり、音が出たり、動きを早くしたり遅くしたりといった設定を記述します。
▼▼▼SEOや、重さなどの問題があるので使い方には注意が必要
Webならではの展開ができるとても魅力的なフラッシュですが、最大の問題がSEOです。検索エンジンのロボットは、フラッシュのコンテンツ内容まで読みにこないのです。つまり、フラッシュを多用すると、サイトが検索エンジンにヒットしづらくなり、SEM上不利になっていくのです。
最近では、とくにファッション性を強く出したいアパレル業界やスポーツ用品メーカーなどでは、サイト全体をフラッシュで作成し、とても華麗でダイナミックに見せているサイト展開を行っています。確かに見え方としては、とても魅力的なのですが、検索エンジンからのユーザーアクセスから考えると問題があるのです。
あと、フラッシュのファイル自体の重さの問題です。ほどほどに作り込むのであれば問題など出ないのですが、何分にもわたるようなものになると、さすがに重くなります。フラッシュがあるページにアクセスすると、「何%」というパーセンテージの数字が上がっていくことを見ることができますが、それはフラッシュのデータをブラウザが読み込んでいる状態です。なので、このデータが重くなると、ユーザーは長いこと待たなければならなくなるのです。重すぎるフラッシュは、ユーザビリティに欠けるといっていいでしょう。
こういったデメリットもあるフラッシュですが、メリットはとても大きいので、その特性をおさえ、効果的に使っていきたいものです。
■ネット上でのご購入
以下のサイトからご購入いただけます。
・amazon
世界一わかりやすいWebマーケティングの本 | |
羽切 徳行 by G-Tools |
・ビーケーワン
イースト・プレス (2006.10)
通常24時間以内に発送します。
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2006年9月29日(金曜日)
自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿5−「オープンソースソフト」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
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■サイトづくりをもっと魅力的にする「オープンソースソフト」
オープンソースソフトとは、だれでも無料で使えるソフト
高まるオープンソースソフトのWebビジネスへの貢献度
最近のWebサイト環境において、オープンソースソフトの影響がとても大きくなってきています。オープンソースソフトとは、文字どおりソースコードがオープンになっているソフトのことです。そして、このオープンソースソフトは、インターネット上で、だれもがダウンロードできて、ソースコードを改良して、無料で使用したり、再配布できたりするソフトのことをいいます。
▼▼▼高まるオープンソースソフトのWebビジネスへの貢献度
このオープンソースソフトでいちばん有名なのが、Linux(リナックス)です。パソコンソフトとしても使われていますが、サーバーOSとして多く使われています。私たちが、日頃見ているサイトのかなりの数のサーバーで、このLinuxで動いているのです。それほど実用に使えるソフトが無料で使えるオープンソースソフトなのですから、とてもすごいことです。
このLinuxプロジェクトは、開発プロセスにおいて、その後のオープンソース活動に大きな影響を与えました。Linuxは、世界中の技術者が集まって作っていったのですが、最初からきちんとした組織のなかで行われたプロジェクトではないのです。優れた技術者が自発的に集まり、Webコラボレーションという作業のなかで少しずつ開発を行ったものを寄せ合い、結果として最高のものを作ってしまったのです。一つの組織のなかで開発されていた従来のやり方では考えられないようなコラボレーション開発プロセスが画期的であったのです。
こうしたLinuxの製品としての完成度と開発プロセスの成功は、その後のオープンソースソフト活動を強力に推進するバックボーンになったのです。
▼▼▼どんなものがオープンソースであるのか−
現在、オープンソースソフトは百花繚乱です。数え切れないほどのソフトがあります。Webアプリケーションだけでなく、パソコンソフト、業務ソフトなどさまざまな領域にわたっています。デスクトップ上で使えるマイクロソフトのオフィスシリーズに匹敵する機能をもつ「OpenOffice」なども出てきています。
本書では、Web構築関連ソフトとして、別のところでブログソフト、CMSソフト、SNSソフトなど、実際にWebビジネスで使えるオープンソースソフトを紹介します。
▼▼▼オープンソースソフトの実力
「無料」と聞くと、たいしたことないのではと思いがちですが、使ってみるとそんなことないのです。とても完成度の高いものが多いのは驚きです。これには、優れたオープンソースを開発すると、自分の知名度が上がり、さらにその後のビジネスもスムースに軌道に乗せられるという、Webビジネスのやり方が変わってきている、という背景もあるのです。
こういった十分にビジネスに使えるオープンソースソフトが多数出てきている現在、私たちは、どういったソフトがあり、どれが有効に使え、どれが使えないか、ということをWebビジネスを行う上で細かく把握していくことが求められるのです。そうしたことを見抜く能力が、ビジネスの完成度を高めていくといっていいでしょう。
オープンソースソフトの最大のメリットを簡単に考えれば、1から構築しなくてもよいということです。これは、本来であればビジネスとして5しかできないことが、6からはじめられるので10を目指すことができるということを意味しています。
それは、まずビジネスの規模や内容の問題としていえます。そして、コストを削減します。さらに、スケジュールの短縮化を図りビジネスの早期実現というプラスの面を生み出していくのです。
オープンソースソフトのビジネスへの貢献度は、とても大きいといえましょう。
▼▼▼オープンソースのライセンスの概要
オープンソースソフトは、だれでも使えるソフトといっても、じつはライセンスに守られているという側面もあります。これは、オープンソースソフトを大切にしていくという方針を守るためであるといえます。つまり、だれもが使えるソフトを、だれかが独占しようとしたり、自分だけが使えるような権利を持とうとしたりすることを禁じることなのです。使うことの自由であることを守るための約束といっていいかもしれません。
そのライセンスのなかでいちばん適用されているが、「GPLライセンス」と呼ばれるものです。このライセンスでは、オープンソースを改良した場合には、必ずオープンにしなければならないなどの禁止行為を定めています。GPLライセンスを適用したソフトは、だれが改良しようと永久にGPLライセンスである続けます。
ちなみに、ビジネスでGPLライセンスのソフトを売ることはできませんが、オープンソースソフトを設置したり、管理したりすることで対価をもらうビジネスを行うことはできます。また、オープンソースソフトを改良して、ちがう名前のオープンソースソフトとしてリリースすることも可能です。
▼▼▼オープンソースのライセンスの種類
GPLのほかにも、開示を義務づけないややゆるめの「LGPLライセンス」、公開が義務付けられていない「BSDライセンス」など、いろいろなライセンスがあります。
オープンソースの世界はビジネスに有効に活用できる魅力的な世界です。なので、その内容と適応されているライセンスなどをきちんと見極めて、適切な使い方を行うことが求められます。
■ネット上でのご購入
以下のサイトからご購入いただけます。
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・ビーケーワン
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2006年9月28日(木曜日)
自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿4−「PHP・Perl・JAVA」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
ページ数の関係で、
Webマーケティング視点から見た重要性の順序から、
使用しなかった原稿を紹介しています。
本書の目次については、以下をご覧ください。
http://relation-m.com/modules/wordpress/index.php?p=472
■インタラクティブなしくみを創るプログラム言語「PHP・Perl・JAVA」
コミュニケーション機能はプログラムで作る
プログラムでできること−−問い合わせフォーム、掲示板、チャット・・・
本書の別のところで、Webのインタラクティブな特性を説明しましたが、インタラクティブなしくみは、プログラムで作ることが多くなります。
Webサイト上のわかりやすい事例としては、お問い合わせフォームでプログラムが動いています。お問い合わせフォームでは、ユーザーが問い合わせフォームに入力して、送信ボタンを押してから、内容を確認して、「お問い合わせありがとうございます」と出ます。これは、お問い合わせフォームに入力した内容を、一回サーバー上に「保存」して、それから「送信」という作業をプログラムでやっているということです。
このようにプログラムは、サーバー上でユーザーの動作に合わせて動き、サイト上で企業と顧客、あるいは顧客同士がいろいろとコミュニケーションしていく高度な機能を作ることができます。
▼▼▼プログラムでできること−−問い合わせフォーム、掲示板、チャット・・・
お問い合わせフォーム以外には、掲示板、チャット、アクセスカウンター、ショッピングカート、運営側のサイト更新システムなどもプログラムで動いています。
プログラムは、Webサイトを魅力的にする機能といってもいいでしょう。プログラムのないWebページは、ユーザーは、コンテンツ内容をただ見るだけで終わってしまいます。プログラムがあることで、見る側がいろいろ参加したり、クリックしたら動作が楽しかったりという、Webサイト側からの動きのある反応を作ることができます。これがWebの楽しさになります。
人気のあるサイトである、ヤフーオークションや価格コム、SNSのミクシーなどは、そのビジネススキームにおいてプログラムによって作られたコミュニケーション機能がとても魅力的であるといっていいでしょう。
Webサイトづくりにおいては、このコミュニケーション機能をどう作り上げていくか、うまく使いこなしていくかも大切なのです。
▼▼▼プログラムのPHP・Perl・JAVAは、どこがちがう
このプログラムには、いろいろな言語があります。代表的な言語を知ることはWebサイト構築の基礎知識として大切なので紹介しておきます。
・PHP
手軽に使え、見た目の理解しやすさ、学びやすさという点からも現在いちばん人気がある言語です。機能的にも十分ですし、データベースを使用するサイトの構築にもよく使われます。
・Perl
インターネット初期の頃にいちばん使われた言語です。テキストの検索や抽出が得意で、機能も豊富です。よくいわれるCGI(Common Gateway Interface)は、Perlで書いたある機能を実現するプログラムのことを指すことが多くなっています。
・JAVA
強力なセキュリティや豊富なネットワーク関連の機能を標準で搭載しています。ネットワーク環境で利用されることを強く意識した仕様になっています。
▼▼▼公開されているCGIライブラリ
プログラムを一から作成する方法のほかに、フリーで公開されているプログラムを集めたサイトもあります。サイトづくりにおいて、これらのプログラムで機能的に間に合うのであれば、こういった既成のものを活用して、迅速にサイトにインタラクティブな機能を導入することができます。カウンター、アクセスログ解析、掲示板、ショップ用カートなど多数のプログラムがあります。ただ、設置のためには、プログラムコードの設定を行うことが多いので、多少の知識は必要です。
▼▼▼データを入れるデータベースもプログラムで操作
現在のサイト構築においては、データベースを使うことが多くなってきています。サイト管理の面から、コンテンツや各種データは、データベースで管理して、ユーザーの要求に応じて、出し入れするほうが効率的だからです。このデータベースとWebサイトの連携をしているのもプログラムです。
例えば、会員制のサイトを考えてみましょう。会員になりたいAさんは、Webサイト上で会員登録フォームに「名前」「住所」「電話番号」のほか、サイトへのログイン認証に使う「ID」「パスワード」を入力し、送信ボタンを押します。そうすると、会員になったAさんの「名前」「住所」「電話番号」「ID」「パスワード」は、データベース上に保存されます。
そして、後日Aさんは、この会員サイトにログインしようと自分の「ID」「パスワード」を使って、所定の個所に入力、送信します。このときにプログラムでは、データベースにあるAさんの情報を参照して、AさんのIDとパスワードと一致するので、ログインできるというわけです。
▼▼▼データベースとは、データをいれるところ−−MySQL、PostgreSQL
データベースは、このような会員情報などのほか、いろいろなデータを入れるところです。そして、いまよく使われているのが、オープンソースソフトで、高速で堅牢性に優れているといわれているMySQL(マイエスキューエル)とPostgreSQL(ポストグレスキューエル)です。
最近のレンタルサーバーでも、顧客のデータベースへのニーズの高まりに合わせ、標準でデータベースが付いているサービスも多くなっています。
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