『旧暦と暮らす−スローライフの知恵ごよみ』松村賢治著を読む
現在使用している新暦は太陽暦であり、
旧暦は、太陰太陽暦である。
太陽暦は、もちろん太陽を基準にしているが、
太陰太陽暦は、月と太陽の両方を基準にする。
地球は、太陽の回りを約365日で一周し、
月は、約29日で地球を一周する。
月を基準にすると、
1か月は29日と30日の月がある。
そうすると、太陽暦365日と、
1年で11日という差が出てくるので、
これを閏月として埋めていく、
というのが旧暦の基本的な考え方である。
実はもっと微妙な計算もあるのだが、
ざっとこんなふうにとらえられる。
地球は、太陽と月の関係の元にある。
これは、もちろん昼と夜のことであり、
潮の流れなども、この影響下にある。
だとしたら、素人考えでも
旧暦のほうが、新暦よりも、
地球人にとって、ふさわしいと思える。
この本でも紹介されている、
とくに自然を相手に仕事をしている人には、
まさに、旧暦を基準にせざるを得ないケースも多い。
魚をとったり、お酒を作ったり。
その人たちの言葉の中に、
「新暦は目に見えるもの、
旧暦は目に見えないものに向いている」
というのがある。
これは、昼と夜そのものを飛び越えて、
もっと自然なるものを感じさせるものがある。
旧暦は、明治時代に新暦が採用されるまで、
いくつかの変更はあるものの、
1200年以上使っていたという長い歴史がある。
福沢諭吉の脱亜入欧思想などにより、
明治時代の初期に採用された新暦は、
わずか100年あまりの歴史にすぎない。
どちらが、われわれに適しているのか?
地球温暖化や、文化的な行事の衰退により、
季節感は薄れてきているが、
暦も、その一翼をになっていると思われる。
1年ではなく、
17年という刻みでときを見ることのできる
多様性をもつ旧暦は、
人の何かを目覚めさすのではないだろうか。
★5つ ★★★★★
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