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2006年12月9日(土曜日)

『夢はかなう』高橋尚子著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 10時59分30秒

まあ、なんと
ほのぼのとした人なんでしょうか、
と読んでて思う。

オリンピックで金メダルを獲得した前後の話から、
練習はもちろん、ショッピングや食事などの日常生活、
子どもの頃から、学生時代の部活や遊び、
小出監督に入門前、入門後などの話がいろいろ出てくるが、
それらは、ほのぼのとしたものばかりである。

中には練習の厳しさ、つらさの話などもあるが、
それほどのこととしては書いていない。

子どものときに外泊したことなどが
悪いこととして書いてあったりして、
このほのぼのさを補強する。

しかし、オリンピック陸上競技で日本女子史上、
初の金メダルを獲得し、
世界の女子で初めて
2時間20分を切った記録を作った背景には、
人の想像を超えた
何かがあると考えられる。

甘粕りり子の著者の中で、
高橋尚子から、走っていると、
「自分を忘れることがある」と、
言われたことがあるというこの言葉は、
とても印象深いものがあった。

しかし、そこまでの印象深い言葉は、
この本からは出てこない。

走るのが好きとか、
歴史に名前を刻みたいという意志は感じるし、
マラソンを走った翌日にも、
朝早く目覚めて走ってしまうのは、
なにしろ、走るという衝動に、
著者がとてつもなく突き動かされるということはわかる。

しかし、そこまでして走る著者には、
もっと違う自分だけの理由があるような気がするのだ。

普通の人で走れないようなスピードで、
月間1000キロ以上の距離を走ること、
そこには、もっと違う世界がないのだろうか?

それを高橋尚子は知っているはずであり、
それが何であるかをもっと知りたく思ってしまうのである。

ただ、それを書くのは、
プロのもの書きであっても
とても難しいことなのであろう。

#読書時間 2時間
★3つ ★★★☆☆


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