自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿7−「情報開示(IRなど)」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
ページ数の関係で、
Webマーケティング視点から見た重要性の順序から、
使用しなかった原稿を紹介しています。
本書の目次については、以下をご覧ください。
http://relation-m.com/modules/wordpress/index.php?p=472
■ステークホルダーへの情報提供は必須「情報開示(IRなど)」
ステークホルダーとは、自社にとっての利害関係者
各ステークホルダーの重要度は、企業によってちがう
「CSR」という言葉があります。Corporate Social Responsibilityのことで、「企業の社会的責任」ということです。CSRは、企業が社会に対して、どんな価値を提供して、どんなことで具体的に貢献し、社会的な責任を果たすことができるかを宣言するものです。その範囲は広く、地域社会はもとより、地球環境的な視野も入ってきます。
このCSRのなかで、身近な利害関係者のことを「ステークホルダー」といいます。ステークホルダーは、顧客のほか、近いところでは、社員、株主、取引先・関係先、金融機関、そのほか、求職者、投資家、地域住民など、企業活動に関係するあらゆる人を含みます。
こういった人達に対して、きちんと情報提供、情報開示していくことも、企業Webサイトに求められる大切な視点です。Webサイトでは、こういったさまざまなステークホルダーに向けて、つまりマルチターゲットでサイト構成をしていくことが求められます。
▼▼▼各ステークホルダーの重要度は、企業によってちがう
Webマーケティングという観点からいえば、企業Webサイトは営業的視点からの活用が基本です。つまり、見込み客の発掘や既存顧客とのコミュニケーション活動において、Webならではのコミュニケーションを行っていく、ということです。なので、大多数の企業Webサイトは、この顧客向けのコンテンツがWebサイト上で多くなります。
しかし、企業によって、それ以外で、事業資金を募ることが課題であれば投資家、人材の補強が急務であれば求職者、パートナー企業を求めているのであれば取引先の開拓など、そのときの経営課題によって、ステークホルダーの重要度が変わってきます。
そうしたときに、Webサイトでは、投資家向けコンテンツを重視したり、採用コンテンツに力を入れたりと、経営課題に即してサイト構成と内容にしていく必要があるのです。
▼▼▼各ステークホルダー別への提供情報内容のポイント
ここでは、ステークホルダー別のコンテンツ展開のポイントを見ていきます。顧客向けについては、この本全部にわたっているので、外しています。また、説明することが多い求職者は、後で説明します。
【ステークホルダー別と展開のポイント】
○社員・・・
自社Webサイトは、社員も見たり、活用したりしていることは見逃しがちです。社員が見ていることを意識して、企業理念や事業コンセプトをしっかりと作っておくと、社員の会社への理解を進めたり、意識を高めることができます。また、営業マンにとっては、得意先での製品説明などのときに、パンフレット以上に細かく説明しているWeb製品ページは有効に活用できます。こういった社員の意識や実際の活用を見越して作成しておくことも重要です。
○株主、投資家・・・
ベンチャー企業や、急成長している企業などは、株主、投資家向けのコンテンツにかなり力を入れていくことになります。このような企業では、いわゆるIR(Investor Relations)コンテンツに多岐にわたり詳細な情報を載せていくことになります。数字的な業績だけでなく、企業価値をいかに高められるコンテンツにしていくことができるかです。
一般的な企業においても、IR情報については、財務諸表、事業報告書、有価証券報告書など必要な情報は必ず掲載していきます。
○取引先・関係先・・・
取引先・関係先の担当者からは、自社の一部の担当者ぐらいとしか付き合いがなく理解があまりないものなので、会社概要や業務内容などを中心にきちんと情報を伝えることを意識しておきたいものです。
○金融機関・・・
資金などの相談を行うときのために、企業理念、事業展開に関して、企業の価値を高める、成長性のある事業展開を行っていることを見せていきます。
○地域住民
地域内で営業している企業は、地域行事を掲載するなどの情報を発信し地域に密着していることをアピールしていきます。地域内で営業活動をあまりしていない企業でも、地域的な関係を築いていくために必要なコンテンツを考えていきたいものです。
▼▼▼ステークホルダーを意識した全体構成
一つの企業は、思った以上にさまざまなステークホルダーをもっているものです。ですが、Webサイト一つあれば、これらのすべての人に対してきちんと情報提供とコミュニケーションを行うことができます。
そのため、社内的にも、サイト構築においては複数の部署が関わることになります。結果、部署間の力関係や利害関係などが生じて、Web担当責任者は、頭を悩ますことも多くなります。そんな場合には、企業としての理念に基づいて、Webサイトのあり方を根本からきちんと考え、それに基づき展開していくという信念を持ち、回りの人達を説得していきたいものです。
■ネット上でのご購入
以下のサイトからご購入いただけます。
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・セブンアンドワイ
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31776222
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