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2006年4月16日(日曜日)

『やればわかる やればできる−クロネコ宅急便が成功したわけ』小倉昌男著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 06時51分37秒

宅急便とは、モノを運ぶサービスではなく、
人がだれかに送りたいもの、
その人に代わって届けるサービスである。

それは、お客さんからクライアントに送る、
重要なモノかもしれないし、
子どもから離れて暮らす母親に送る
誕生日プレゼントかもしれない。

そこには、モノを超えた想いなどが大抵の場合ある。

具体的に届けたい人とモノを想像すると、
宅急便というサービスの大切さがわかる。

宅急便サービスを提供する側、
つまりクロネコヤマトから見ても、
同じ荷主、同じモノであっても、
それをその時のかけがえのない1つのモノと見れば、
「一期一会」である、と小倉昌男はいう。

この本を読み始めると、
人と人をつなぐ宅急便のありがたさを
まず感じることができる。

そして、その根底にあるのは、思いやりである。

それは、モノを届けるだけでなく、
病院を担当しているドライバーが、
来院者に対してスリッパを差し出し、
その人から感謝されたり、
別のドライバーも、出入りする会社から
その立居振る舞いを手紙で感謝された
という話からもわかることである。

この本は、日本で一般向けの宅急便を始めた小倉昌男が、
社内報で数十年にわたって社員に向けたメッセージの一部を、
サービス、経営、人事などの項目ごとに整理したものである。

それも、丁寧に説明されているので、
小倉昌男の経営に関する考え方がよくわかるようになっている。

サービスの基本は思いやりであり、
そして、ダントツサービスを目指す。

そのためには、利益など関係なく、
どんなところでも、何時間かけても、
翌日配達を可能にする、すぐれたサービスを提供していく。

それによって、他社と差別化し、
顧客に対して、ダントツの企業となることができる。

そうやって、ヤマトは成長してきたのだ。

そのほか、官公庁との戦いや、
大企業化する組織への対策など、
いろいろなことが書いてある。

特に、組織の話では、
事故の虚偽の報告があるとか、挨拶もしない上司、
多くの社員が辞めてしまうなど、
マイナスの社内情報をここまで公表してよいのだろうか、
という話がたくさんでてくる。

私にとっては、人と人をつなぐサービスとして
宅急便を見れたことが思いがけない発見であるとともに、
基本的なことを守っていくことの大切さを改めて実感した。

サービスに携わるビジネスをしているのなら、
読んでおきたい本である。

★4つ ★★★★☆


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