『経済成長という病』平川克美著を読む
現代社会論。
内容は、
私たちもまた加担者であった、
溶解する商の論理、
経済成長という病が作り出した風景、
本末転倒の未来図。
自分たちは、
どういう社会に関わり、
どのように関わればいいのか、
結論が見えない中で、
自ら問い続けようという姿勢の本である。
識字率が上がり、経済成長を成し遂げ、
女性の社会進出のあとには、
出生率が下がり、人口減社会となる、
そこでは、経済成長が止まる。
そうなったときに、
お金がお金を生む経済システムに別れを告げ、
成熟した社会を築けるかどうか。
アメリカ社会の歪みを指摘する中で、
紹介されていた本の
「家と家との距離が大きすぎる」
という言葉の意味は深い。
現在は、100年に一度の不況なのか、
もっと構造的なものなのかは別にしても、
今、何を見直し、考えるべきなのか、
そのきっかけを与えてくれる本である。
★4つ ★★★★☆
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