#OKWave
http://okwave.jp/
OKWaveは、Q&Aサイトとして有名であるが、
それは一見単純な質問して答えるという行為の、
その奥深さにある。
ある調査では、サイト内に、
自分が回答できる質問がある場合、
無償でも答えるという人が、
70%以上もいるそうだ。
ただ、回答した人は「ありがとう」を
言われないと「まぜお礼を言わないのか」と、
文句を言ってくるという。
これは、自分が持っている知識が役に立つならば、
それは「ありがとう」という言葉さえもらえればよい、
という人がとても多いということだ。
そして、こういった質問と回答を通して知識が交換され、
人が持っている知識のビジネスを行っているのが、
OKWaveということになる。
それは、OKWebサイトだけでなく、
企業でのFAQを始めとした
あらゆる質問と回答が成立するシーンにまで及んでいく。
タイトルでグーグルが対象になっているのは、
グーグルが知識をロボット的に検索するのに対して、
OKWaveは、あくまでも人による「情報媒介」により、
グーグルを超えたいということである。
機械ではなく、人のほうが大切なのである、
と著者は考える。
このように、この本は、
Q&Aビジネスがとてもよくわかる内容になっている。
それと同時に著者のビジネス的な理念と
実際のビジネス展開について、
周りにいる人がいつも踊らされている様子も、
著者自ら書いている中で伝わってくる。
例えば、家にお金を入れなかったり、
事業立ち上げのときに「裏切りもの」にされたり、
今の社員から「わかりにくい」など
実際の著者に対する評価の言葉などから、
それはわかる。
あと、この本は
著者がホームレスであることから始まるのだが
なぜそこから会社を始めることになったかがわかりずらい。
その後のOKWebのビジネス展開の話が
自らの必然性や社会的な必然性のもとに展開されるので、
著者なりの必然性はあるのだろう。
Webの本質は
多様なコミュニケーションができることに尽きるが、
それをうまく踏まえつつ、しっかりとした考え方をしている
WebビジネスがOKWebである。
★4つ ★★★★☆
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