自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿8−「リクルーティング」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
ページ数の関係で、
Webマーケティング視点から見た重要性の順序から、
使用しなかった原稿を紹介しています。
本書の目次については、以下をご覧ください。
http://relation-m.com/modules/wordpress/index.php?p=472
■学生・就職者のWeb就職活動に対応する「リクルーティング」
重要度が高まるWebでのリクルーティング
学生同士の情報交換も盛んに行われている
生物の最大の使命は、遺伝子を引き継いでいく、つまり子孫を残すことです。企業もまた、そのマーケティング活動において、価値を創造し続け、それを担う人材を育成することは最大の使命といっていいでしょう。いうまでもありませんが、企業の採用活動の意義はとても大きいといえます。
新卒、中途に関わらず求職者の求人活動において、現在、いちばん使われるメディア・ツールがインターネットです。自宅にいながらできる求職活動は、とても便利です。求人サイトもいろいろあって、サイト自体も高機能になっていて、Webサイトからどんどん応募できますから、求職活動も一昔前に比べれば格段にやりやすくなっています。
▼▼▼学生同士の情報交換も盛んに行われている
求職活動においては、学生は、身の回りの友人・知人だけでなく、インターネットの掲示板などで、同じ業界や同じ企業を狙っている学生と、お互いの持っている情報を交換するなどを行っています。学生の就職に関する情報収集力は一段と高まってきているのです。
▼▼▼企業にとってのWeb採用の問題と魅力
一方、採用する側から見ると問題も起こっています。Web応募は簡単であるがゆえに、応募する側の態度も軽い、という傾向があるのです。つまり、面接予定日の時間になってもこない、連絡もよこさない、遅刻しても平気、態度が悪い、など応募することが簡単だからこそ、起こってしまうような問題もあるのです。一枚一枚思いを込めて、応募する企業のことをいろいろ考えながら書いた履歴書を、切手代を払って送れば、どこの会社に送ったかは忘れることはないでしょう。しかし、既にサーバーに保存してある履歴書をボタン一つで送ることができるからこそ、起こる問題かもしれません。こういったところは少し頭の痛いところです。
それでも、企業にとっても、求人サイトと自社サイトを連動することによって、求人広告の出広から応募者管理までできるWeb活用はとても魅力的なツールとなっています。
▼▼▼採用Webの展開
Webでの採用のやり方も企業によっては、だいぶ異なっています。企業の採用方針のちがいでもありますが、1、2ページぐらいで済ませてしまう企業もあれば、採用ページ専用のドメインを取って、一企業サイトほどのボリュームで展開している企業もあります。
成長している企業とそうでない企業というちがいや、それ以外にも有名企業でも仕事がハードで定着率が悪い企業などは、頻繁にエントリーの受け付け→企業説明会→面接といったサイクルで年がら年中採用活動をやっています。
採用ページを、どんな形で作っているのか、を定期的に見るだけでも、ある程度その企業の経営状況まで垣間見ることができるものです。
コンテンツ的には、企業紹介で企業の魅力を紹介し、現場で若い人がやりがいを持って仕事をしていることを魅力的に伝え、先輩社員からのメッセージや福利厚生や教育制度など、自社で働くことの魅力を伝えていきます。
最近では、ブログをつかって、人事担当者がどんな人を求めているというようなメッセージを発信していく「人事ブログ」という展開も可能です。ブログ展開としては、現場の状況や社員の声、福利厚生の状況など、発信する情報はたくさんあるので、いろいろな切り口で見せることができるでしょう。
ブログに関しては、内定者に対して、ブログを使っていろいろ情報発信してもらい、入社前に勉強してもらうとともに、その状況を人事担当者が見て、本人の適性ややる気を判断する材料として使うこともできます。
▼▼▼リクルートや毎日コミなどのサービスを活用する
求人活動においては、年中採用活動をやっている企業では、応募管理をする作業量も多大なので、求人・転職サイトを持っていて、なおかつ企業の採用活動へのサービスを提供しているリクルートや毎日コミュニケーションのような専門機関を利用することもよく行われています。
これらの求人・転職サイトで求人広告を出すことで、企業説明会の告知、そのエントリーの受付、そして、実際の面接から採用にいたるまでの応募管理を、サイト上でできてしまうからです。
こういったシステムを活用することで、採用活動もまた効率的に管理できるようになっているのです。
■ネット上でのご購入
以下のサイトからご購入いただけます。
・amazon
世界一わかりやすいWebマーケティングの本 | |
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・ビーケーワン
イースト・プレス (2006.10)
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2006年10月1日(日曜日)
自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿7−「情報開示(IRなど)」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
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■ステークホルダーへの情報提供は必須「情報開示(IRなど)」
ステークホルダーとは、自社にとっての利害関係者
各ステークホルダーの重要度は、企業によってちがう
「CSR」という言葉があります。Corporate Social Responsibilityのことで、「企業の社会的責任」ということです。CSRは、企業が社会に対して、どんな価値を提供して、どんなことで具体的に貢献し、社会的な責任を果たすことができるかを宣言するものです。その範囲は広く、地域社会はもとより、地球環境的な視野も入ってきます。
このCSRのなかで、身近な利害関係者のことを「ステークホルダー」といいます。ステークホルダーは、顧客のほか、近いところでは、社員、株主、取引先・関係先、金融機関、そのほか、求職者、投資家、地域住民など、企業活動に関係するあらゆる人を含みます。
こういった人達に対して、きちんと情報提供、情報開示していくことも、企業Webサイトに求められる大切な視点です。Webサイトでは、こういったさまざまなステークホルダーに向けて、つまりマルチターゲットでサイト構成をしていくことが求められます。
▼▼▼各ステークホルダーの重要度は、企業によってちがう
Webマーケティングという観点からいえば、企業Webサイトは営業的視点からの活用が基本です。つまり、見込み客の発掘や既存顧客とのコミュニケーション活動において、Webならではのコミュニケーションを行っていく、ということです。なので、大多数の企業Webサイトは、この顧客向けのコンテンツがWebサイト上で多くなります。
しかし、企業によって、それ以外で、事業資金を募ることが課題であれば投資家、人材の補強が急務であれば求職者、パートナー企業を求めているのであれば取引先の開拓など、そのときの経営課題によって、ステークホルダーの重要度が変わってきます。
そうしたときに、Webサイトでは、投資家向けコンテンツを重視したり、採用コンテンツに力を入れたりと、経営課題に即してサイト構成と内容にしていく必要があるのです。
▼▼▼各ステークホルダー別への提供情報内容のポイント
ここでは、ステークホルダー別のコンテンツ展開のポイントを見ていきます。顧客向けについては、この本全部にわたっているので、外しています。また、説明することが多い求職者は、後で説明します。
【ステークホルダー別と展開のポイント】
○社員・・・
自社Webサイトは、社員も見たり、活用したりしていることは見逃しがちです。社員が見ていることを意識して、企業理念や事業コンセプトをしっかりと作っておくと、社員の会社への理解を進めたり、意識を高めることができます。また、営業マンにとっては、得意先での製品説明などのときに、パンフレット以上に細かく説明しているWeb製品ページは有効に活用できます。こういった社員の意識や実際の活用を見越して作成しておくことも重要です。
○株主、投資家・・・
ベンチャー企業や、急成長している企業などは、株主、投資家向けのコンテンツにかなり力を入れていくことになります。このような企業では、いわゆるIR(Investor Relations)コンテンツに多岐にわたり詳細な情報を載せていくことになります。数字的な業績だけでなく、企業価値をいかに高められるコンテンツにしていくことができるかです。
一般的な企業においても、IR情報については、財務諸表、事業報告書、有価証券報告書など必要な情報は必ず掲載していきます。
○取引先・関係先・・・
取引先・関係先の担当者からは、自社の一部の担当者ぐらいとしか付き合いがなく理解があまりないものなので、会社概要や業務内容などを中心にきちんと情報を伝えることを意識しておきたいものです。
○金融機関・・・
資金などの相談を行うときのために、企業理念、事業展開に関して、企業の価値を高める、成長性のある事業展開を行っていることを見せていきます。
○地域住民
地域内で営業している企業は、地域行事を掲載するなどの情報を発信し地域に密着していることをアピールしていきます。地域内で営業活動をあまりしていない企業でも、地域的な関係を築いていくために必要なコンテンツを考えていきたいものです。
▼▼▼ステークホルダーを意識した全体構成
一つの企業は、思った以上にさまざまなステークホルダーをもっているものです。ですが、Webサイト一つあれば、これらのすべての人に対してきちんと情報提供とコミュニケーションを行うことができます。
そのため、社内的にも、サイト構築においては複数の部署が関わることになります。結果、部署間の力関係や利害関係などが生じて、Web担当責任者は、頭を悩ますことも多くなります。そんな場合には、企業としての理念に基づいて、Webサイトのあり方を根本からきちんと考え、それに基づき展開していくという信念を持ち、回りの人達を説得していきたいものです。
■ネット上でのご購入
以下のサイトからご購入いただけます。
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世界一わかりやすいWebマーケティングの本 | |
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・ビーケーワン
イースト・プレス (2006.10)
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2006年9月30日(土曜日)
自著『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』未使用原稿6−「フラッシュ」
『世界一わかりやすいWebマーケティングの本』で、
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Webマーケティング視点から見た重要性の順序から、
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■動的で魅力的に見せる「フラッシュ」
Webで魅せる技術がフラッシュ
インタラクティブなしくみも表現できる
企業サイトのトップページにアクセスすると、待ち構えていたかのように人や商品が出てきて、それがCMのように華麗に、ときにはスピーディーに動き出すことを頻繁に見かけることができます。この動きのある見せ方は大抵の場合「フラッシュ(Flash)」と呼ばれる技術で作られています。
確かに、フラッシュがあるサイトは、動きのない画像と文字だけのサイトに比べたら、そのインパクトある表現方法によって、“魅せる”ものがあるといえるでしょう。
一時期画面いっぱいに広告のように見せるやり方がはやりましたが、ユーザーからすれば強制的に見せられるという印象が問題でした。
最近の見せ方の特長は、トップページの一部分に使用して、全体のユーザビリティを損なわないようにしていることです。Webサイトは、ユーザーが目的を持ってくる場所ですから、ユーザーが最短でコンテンツにたどりやすくしなければならないことから考えれば、当然のことです。
このフラッシュは、動画的な見せ方のほか、Webならではのインタラクティブなしくみも表現できます。しかも、Windows、MacなどのOSに関係なく、ファイル自体の容量も比較的軽いので、Web技術としてとても優れたものなのです。
このフラッシュは、「Flash」という有料ソフトを使い、主にWebデザイナーによって作成することができます。つまり、フラッシュでデザインを起こすためには、Flashソフトを使いこなすそれなりの技術が必要なのですが、一コマずつ作成していくところはアニメに似ています。
ユーザーがフラッシュを見るためには「Flash Player」という無料のプラグインソフトをブラウザにインストールする必要があります。これによって、ユーザーにとっても、見やすい、使いやすいものとなるのです。
▼▼▼インタラクティブなしくみも表現できる
このフラッシュでできるインタラクティブなしくみは、まずアニメです。人や物を動かして、しゃべったり、音を出したりすることもできます。また、ユーザーがマウスやキーボードから画面を操作することもできます。例えば、ユーザーにどっちがよいとかの選択肢を与えて操作してもらい、その選んだ選択肢によって、出てくるコンテンツがちがうというようなインタラクティブな展開ができます。
あと、パズルやクイズ、お絵かきや塗り絵などの簡単なゲームもできます。ちなみに、もっと複雑なゲームになると、Shockwave(ショックウエーブ)という技術が使われることになります。
▼▼▼計算もできる
プログラムを書くことで、計算することもできます。例えば、お買い物シミュレーションとかで、お魚買って、肉、野菜を買って合計いくらというような計算をWeb上で行うのです。
フラッシュという技術は、画像、音声から、ゲーム、シミュレーションといったさまざまことがWeb上でできるまさにマルチメディア機能といえるでしょう。実際、企業のWeb担当者も、この表現方法の魅力、多彩さからフラッシュを好んで使いたがる人も多いものです。
▼▼▼ActionScriptとはなにか?
こういったさまざまなことをフラッシュ上で記述するために使われるのが「ActionScript」と呼ばれています。動画や音をどのように再生するかを制御するのです。ユーザーがマウスで画面上を操作したら、なにかが出てきたり、音が出たり、動きを早くしたり遅くしたりといった設定を記述します。
▼▼▼SEOや、重さなどの問題があるので使い方には注意が必要
Webならではの展開ができるとても魅力的なフラッシュですが、最大の問題がSEOです。検索エンジンのロボットは、フラッシュのコンテンツ内容まで読みにこないのです。つまり、フラッシュを多用すると、サイトが検索エンジンにヒットしづらくなり、SEM上不利になっていくのです。
最近では、とくにファッション性を強く出したいアパレル業界やスポーツ用品メーカーなどでは、サイト全体をフラッシュで作成し、とても華麗でダイナミックに見せているサイト展開を行っています。確かに見え方としては、とても魅力的なのですが、検索エンジンからのユーザーアクセスから考えると問題があるのです。
あと、フラッシュのファイル自体の重さの問題です。ほどほどに作り込むのであれば問題など出ないのですが、何分にもわたるようなものになると、さすがに重くなります。フラッシュがあるページにアクセスすると、「何%」というパーセンテージの数字が上がっていくことを見ることができますが、それはフラッシュのデータをブラウザが読み込んでいる状態です。なので、このデータが重くなると、ユーザーは長いこと待たなければならなくなるのです。重すぎるフラッシュは、ユーザビリティに欠けるといっていいでしょう。
こういったデメリットもあるフラッシュですが、メリットはとても大きいので、その特性をおさえ、効果的に使っていきたいものです。
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