『高杉良経済小説全集 (6) 』高杉良著を読む
『炎の経営者』と『あざやかな退任』を収める。
『炎の経営者』は、
「日本触媒化学工業」創業社長である、
八谷泰造の実名小説である。
44歳の八谷が、
自社の経営が危うくなっているために、
八幡製鉄の永野社長が
乗っているはずの電車をつきとめ
急襲するかのように
投資をお願いすることころから始まり、
いくたびの危機を乗り越え、
海外への技術供与をまとめ、
川崎への工場進出、姫路工場を拡大し、
事業が順調になっていく途中に、
入院勧告を受けていたにも関わらず仕事を続け、
社長の机で、63歳で亡くなるまでが描かれている。
まさに、一心不乱、
猪突猛進の人生が描かれている。
執念の八谷の生きざまである。
『あざやかな退任』は、
中堅パーツメーカーの
ワンマン社長の急死により、
後任がだれになるかをめぐって、
副社長を中心にした、
社内、関係会社も含めた、
そのなりゆき、抗争が語れていく。
だれがなるかは、
最初からある程度想像がつくのだが、
その生みのプロセスが、
興味深く描かれている。
そういえば、
一時期、産業界でよく聞いた
末席取締役が社長になるという話は、
最近聞かなくなったような気がする。
町田康の小説を読んだあとに、
本書を読むと、
その文体のまじめさがやたらと気になるのであった。
★4つ ★★★★☆
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