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2007年7月1日(日曜日)

『模倣犯』 宮部みゆき著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 08時09分16秒

人気作家なので読んでみた。

犯人がベストセラーを出して、
メディアにまで露出してしまうという話は、
おもしろい。

しかし、長い。

連載5年、推敲2年の作品なので、
このぐらいになってしまうのかな。

寝る前に10分とか15分少しずつ読んでいたのだが、
昨日朝10時ぐらいから下巻を読みはじめたら引き込まれてしまい、
夜の10時ぐらいに読了。

少しずつ読んでいた前半は
犯人たちの身勝手さに、
結構嫌悪感を催すので、
何回も読むのをやめようと思った。

後半になると、引き込まれるぐらいだから、
おもしろいのであるが、
読書感としてはなんとも説明が難しい。

それが現代小説の特徴なのかなとも思うが、
人という存在の怖さを感じるものにはなっている。

まず、小説構造の時間軸、空間軸であるが、
入り混じり方が絶妙で興味深い。

起こってしまったことを、
あとから、その前の時間や別の場所から説明するが、
その話の重なりが絶妙な感じがする。

そして、テーマであるが、
主犯がこだわっているのが
オリジナルな犯罪であること。

未だだれも起こしたことのない、
犯罪を志向するということだ。

オリジナルかコピーであるかというテーマは、
古いものである。

この古いテーマに価値があるとしたら、
犯罪のオリジナルを追求することを、
「犯罪アート」としてとらえることだろうか?

それも、筋書き通りにすすめるのではなく、
そのときに起こった出来事、予想外のことを含めて、
即興芝居のようにやりとおしてしまうことか。

それなら、なぜ、
優等生であり、笑顔が素敵な主犯が、
オリジナルの犯罪であることにこだわるのか?

その生い立ちや家族に
その理由が求められらなくはないが、
それでも犯罪のオリジナリティにとことんこだわる、
理由が弱いような気がする。

その中で、母殺しがなぜ起こったのか、
一番肝心なところの説明がない。

優等生であるがこそ、
そういう負を克服していくような力を
持っているのではないか。

「殺人」は、この小説の最後のほうで、
元豆腐屋のおじいさんが言っているように、
現実では、人が人たるゆえんをなくす。

ただ、なぜ殺人がおこるかに、
正当な理由をつけられるものが
唯一、ノンフィクションたる小説である。

主人公によって、主犯として動かされることになる、
栗橋のほうに、その動機は強いと思える。

後半の主人公の動機ははっきりいって弱い。

そこが納得できない。

というか、そこが私の読み方のこだわりなのだろう。

全編に渡って、
人という存在の怖さはとても出ている。

その怖さは、この主人公の動機の弱さ
ということなのかもしれない。

その上で、
人が持っている思考力や追及力によって、
犯罪には果てがない恐ろしさがあることを、
示しているのであろうか?

★3つ ★★★☆☆


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