電通のブログ記事が見落としていること
大手の広告代理店の担当者が、
ブログに関してこれほど長く語っている記事も珍しいものです。
内容的には、メディアミックスの中で
ブログの重要性を指摘するものになっています。
大手の広告代理店の場合、そのメディア展開において、
ドル箱であるテレビの存在は、欠かすことはできないのですが、
ブログの位置付けも、
そのメディアミックスの一部となっていることは、
話として当然の流れです。
認知を促進し、ブランド力をアップさせるための、
テレビの重要性は否定できませんし、
その中にブログを位置付けていくことも、
最先端の手法となっていくでしょう。
しかしながら、この記事で見落とされているのは、
インターネットやブログは、
購買プロセスにおいて、
それ自体で完結させる力があるということです。
具体的に説明しましょう。
例えば、私は、
電車で持ち運べる折りたたみ自転車が欲しいとします。
このときに、調べるのは
価格COMの「スポーツ・レジャー」コーナーの
「折りたたみ・小径車」です。
ここで、いろいろ書き込みをみていると、
BRIDGESTONEのTransit compact tcp12という自転車は、
たたんだ状態でも自転車を押してタイヤを転がすことができる、
とてもすぐれた自転車であることがわかります。
#Transit compact tcp12
http://www.bscycle.co.jp/catalog/folding-compact/transit-tcp.html
これ欲しいな〜ということになります。
それから、ブログ検索などで、
この商品について一般ユーザーのブログで、
どんな感想を書いているのか、
使い勝手はどうかなどを調べてみることになります。
ますますいろいろな情報がわかります。
実際、購入するかどうかは、
その使用頻度などもあってわかりませんが、
このように、マスメディアなどの情報は一切関係のない、
購入プロセスは確実に存在するのです。
最初、調べはじめたときは、
「Transit compact」という商品名はもちろん、
折りたたんだ状態で転がせる自転車があることさえ知らないのです。
要するに、AIDMA理論における
マスメディアによる「認知」という段階そのものが、
抜け落ちているのです。
以前にも書きましたが、
特に、こういった嗜好品、買回り品、ニッチな商品の場合は、
マスメディアによる認知の段階のない
購買プロセスが生じることがこれから多くなっていくでしょう。
ブログも含めたメディアミックスによって、
より効果の上がる手法が考えられる、という言い方は可能ですが、
それでも、インターネットマーケティングは
それ単独でも成立する手法であることは確実なのです。
メディアミックスの中でブログを位置付けることにより、
ブログの相対的なメディア価値は
下がりがちになることはいえましょう。
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ブログなしでリーダーは生き残れない >>
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