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2014年10月23日(木曜日)

『人間は料理をする』 (上・下)マイケル・ポーラン著を読む

カテゴリー: - hagiri @ 07時44分52秒

火(バーベキューで焼く)、水(スープを煮る)、空気(パンを作る)、土(ビールを醸造する)という4つのテーマに分けて、それぞれの料理の意味や意義に深く入り込んでいく本です。

著者は、食、農を専門とするジャーナリストですが、著者が実際にその道の料理のプロに教わりながらノウハウや技術を獲得し、あるいは自らこだわって料理していきます。そして、さまざまな学者の知見を動員しながら料理することを考察しているので、奥深く料理の本質に迫っていきます。

仮説も含めてですが、私的には、以下のような記述に興味をもちました。

・鍋で煮ると、料理は柔らかくなり、子供の離乳時期が早くなり、出生率を高めた。同じ理由で老人の寿命を伸ばした。水を使う鍋は、狩猟生活から定住生活への移行を助けた。鍋の発明は、料理における最大の革命である。

・複数の文化の比較で、肥満率は、料理する時間の長さに反比例する。つまり、料理の時間が長くなると、肥満率は下がる。

・健康であるためには、多くの微生物と接触する必要がある。発酵食品は、人間の体内に棲む膨大な数の微生物群を育てる上できわめて重要。

・欧米型の食事の大きな問題は、栄養を腸に与えず、胃にばかりに与えていること。大腸で起きる発酵こそが、健康の鍵。

・人類が狩猟採集から農耕生活へ移行したのは、食糧ではなくアルコールの安定供給を求めるがためだった。

・アルコールは飲み過ぎると攻撃的になったり、反社会的行動に走ったりしがちなので、多くの文化圏で厳しく規制されている。アルコールは、そのようなルールを必要とするからこそ、人間の社会化に貢献した。

いつも何気なく行っている料理ですが、料理するということ、料理したものを食べるという行為の間には、いろいろな現象が起こっているのが、上記の見解を読んだだけでもわかります。

本書を読んでいると、著者が作っている料理を、自分でも作ってみたくなります。豚の丸焼きなど、なかなか作れないでしょうけど。日本で、豚まるごと一頭どうやったら手に入るのでしょうね?

★4つ ★★★★☆


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