営業・提案ツールには、いろいろあります。会社案内、カタログ、パンフレット、チラシ、あと、企画書・提案書。形態は、最近なら紙やノートPCのほかに、タブレットPCが出てきました。
何をどういうふうに使うかは、相手との関係やビジネス内容、仕事の進捗度合いなどによって、変わってきます。大抵は、複数のツールをうまく組合せて使うことになります。
初めて提案する相手なら、会社案内で自社を説明してから、商品やサービスの全体像、概要がわかるものを示して挨拶程度で終わるか、さらにいきなり踏み込んで、提案相手に合わせた企画書・提案書でより具体的に案内して、クロージングに持っていくか。
お互いによく知った相手なら、より具体的な企画の詰めや交渉になっていくでしょうから、最初から企画書・提案書だけで勝負といったケースが多くなります。
ところで、同じ営業・提案ツールでも、会社案内、カタログ、パンフレット、チラシと、企画書・提案書では作る人が違います。
会社案内、カタログ、パンフレット、チラシは、プランナーやディレクターがコンセプト、使い方レベルで関わることはありますが、メインは、コピーライターとデザイナーです。訴求力の高い、見栄えが良いものをこだわって制作することになります。
企画書・提案書を作るのはプランナー、企画人と呼ばれる人です。まれに、カタログのような見栄えに仕上げるために、プランナー、企画人が作った企画書・提案書を仕上げとしてデザイナーにデザインしてもらうとことはありますが、基本は、プランナー、企画人が作ります。
営業ツールの作成をお願いする人の側からみると、会社案内、カタログ、パンフレット、チラシはデザイナーに、企画書・提案書はプランナーにと当然のごとく分けなければなりません。
しかし、ここでミスマッチが起こることがあります。企画書・提案書をデザイナーにお願いしてしまうようなケースです。依頼した人は、同じ営業ツールだからできるだろうと思っているのですが、企画書・提案書が作れるデザイナーはほとんどいません。
このようなケースは、企画書・提案書をあまり作らない会社に多いものです。どういうことかというと、普段あまり作らない企画書・提案書が必要になったときに、いつもカタログ・パンフレットを作ってもらっているデザイナーに、ついでにお願いしてしまうのです。
まれに、企画書・提案書を作れるデザイナーはいます。企画力をもったデザイナーですと、問題点や課題から、戦略を立て、コンセプトを策定し、ツールに落としこみ、自分でツールデザインまでやってしまいます。
しかし、たいていの場合、デザイナーにまかせると、どうなるかというと、カタログ、パンフレットのような企画書・提案書ができてしまうのです。
「カタログ、パンフレットのような企画書・提案書」というのは、どこにでも提案できる提案相手にとって具体性の欠けた価値の少ない企画書・提案書です。
企画書・提案書は、提案する相手の問題や課題を解決し、メリットやベネフィットのあるものでなければなりません。ところが、デザイナーの場合、いつも作っているのが、どこにでも使える汎用的な営業ツールとしてのカタログ、パンフレットなので、その頭のまま企画書・提案書を作ってしまい、カタログ、パンフレットのような企画書・提案書ができあがるのです。見栄えがいいのですが、素人目でもどこか違うような企画書・提案書。結果、仕事を取れないということになります。
企画書・提案書は、やはりプランナーにやってもらうのが基本です。企画、プランニングの作業とデザインの作業は、必要なノウハウやテクニック、技術が全然違います。「モチは餅屋」にです。
私どもでは、パンフレット、カタログでない企画書・提案書を作成代行いたします。新規事業立ち上げのための事業企画、商品、サービスを売るための営業企画、販売拡大のための販促企画などについて、企画書・提案書を作成代行してほしいなどがありましたら、ご相談ください。
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