私の場合は、5〜15枚くらいの企画書・提案書を書くことが多いのですが、企画書・提案書に、書く枚数の決まりはありません。1枚でもよいし、何百ページも書くこともあります。少なくて悪いわけではありませんし、多いほうがよいわけでもありません。そのプレゼンに必要な枚数があればよいのです。
実際には、少ないほうがよいことが多いです。必要なことだけが、コンパクトに、的確にまとめられている企画書・提案書。多いと読むのに時間がかかりますし、理解するのが大変ですから。誤解、曲解も起こりやすくなりますし。
しかし、多く書くことが必要なときがあります。自ら書く必要がある場合のほか、クライアントが枚数を指定するときです。公的な性格の強い組織や官公庁系の組織における提案案件では、提案要綱(オリエン資料)に、細かく企画書・提案書に記載すべき事項が書かれていたりします。それが、大きな案件になってくると、項目数が数十におよび、ページは何百ページまでなどという要望まで書いてあるので、それに従わなければならないわけです。
何百ページの企画書・提案書といったら、ボリューム的には、本や書籍と同じです。というわけで、1冊の本を書くのにも匹敵する作業量が必要になるわけです。ただ、大ボリュームの企画書・提案書でも、手順としては、少ない枚数の企画書・提案書の作成と同じです。書くことを決め、資料を集め、構成を決め、ページを作っていきます。
大ボリュームだからこそ、この企画書・提案書を作る基本をおさえないと大変です。資料が少し集まったからといって企画書・提案書ページを少し作成し、また資料を集め、集まった資料の分のページを作成し、そのうち、全体的な構成を見直して、というようなやり方をやっていては、いつになっても、企画書・提案書は完成しません。
いつまでに資料集め、いつまでに構成を決め、いつまでにテキストを整え、いつまでに見え方を整えるかというステップごとにスケジュールを決め、各ステップを集中して作業します。資料が多少足りない、テキストがしっくり書けないなどの問題は出てきますが、そこにとどまっていてはいけません。どんどん解決し進めて、早く全体像が見られるようにしていきます。そして、できるだけ前倒しして作業します。全体像が見えてくると、足りないこと、必要なこと、もっと詰めるべきことなどが明らかになってきます。早く全体像ができれば、企画書・提案書をブラッシュアップする時間も余計に確保できますから、より完成度の高い企画書・提案書を作ることができます。
というのが、理想的なのですが、実際は、なかなかこうは進みません。いつまでたっても埋まらないページ、集まらない資料があって、そこにとどまってしまいます。そういう場合は、仮でも無理やりにでも想像し想定し過去の事例を使いスペースを埋めておくほうがよいのです。空白を埋めるだけでも全体像がみえてきます。また、それがヒントになったりします。
私どもでは、大ボリュームの企画書・提案書の作成も請け負っております。最低限、資料はそろっている、どういう企画書・提案書を作りたいかがわかれば、対応できます。すでに全体的にはできあがっているが、見え方をよくしたい、書き方をわかりやすくしたい、色を効果的に使いたいなどのご要望にも、もちろん対応しております。最後に、作成時間がそれなりに確保できることを希望しております。
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