ある方が、「企画書が胡散臭いので使えない、作り直してほしい」と、私のところにメールで企画書を送られてきました。あるプロジュクトに参画されている企業の1つが作成されたようです。
確かに拝見しますと、「胡散臭い」のかもしれません。企画書は、言うまでもなくビジネスドキュメントですが、書いた人の個性というか、世界観みたいなものが、如実に表れるものです。一瞬みただけで、素直さとか、正直さとか、人間性を感じることもあります。
送られてきた企画書をお見せすることはできませんが、一瞬みただけで、送ってきた方の「胡散臭い」という言葉が感覚的にはわかりました。
では、なぜ、「胡散臭く」感じるのか、分析したいと思います。なお、前提として、確かに難しいテーマであるのです。多少ですが政治的であること、社会的文化的貢献というテーマのビジネスだからです。
ちなみに環境ビジネスや社会福祉ビジネスなどは、本来であれば、社会的貢献度の高いビジネスですが、本来の在り方と異なった助成金めあての悪徳ビジネスも存在し得るために、どうしても「胡散臭さ」がでてしまうので、相当の注意が必要なのです。
話が、少しずれてしまいましたが、なぜ、企画書が胡散臭くなってしまうのか、結論を言ってしまうと、以下のようになると思います。
1、全体的な色のトーンが暗い
2、背景に使われているイメージビジュアルが強すぎる
3、だれでも知っている政治家が最初に出てくる
それぞれ、説明しましょう。
1、全体的な色のトーンが暗い
全体な色のトーンが醸し出す雰囲気が暗いのです。ビジネスは、基本的には前向きなものですから、内容にもよりますが、明るめのほうがよいのです。明るめでないほうがよい場合もありますが、その場合でも、落ち着いた色や自然な色など、相手がいいなと感じるレベルの色を使う必要があります。
2、背景に使われているイメージビジュアルが強すぎる
私はあまり使用しないのですが、企画書・提案書の背景やワンポイントに、空や水などの自然のシンボルを使うことがあります。これも使い方なのですが、大きすぎたり、あまりにも目立ちすぎたり、色が濃かったりするなどの使い方が悪いと、うさんくさく見えてしまいます。
3、だれでも知っている政治家や有名人が最初に出てくる
ビジネスを強力に推進するために、著名な人にご協力いただくのはいいのですが、企画書・提案書で、政治家や芸能人、スポーツ選手など著名人の写真を使用する場合、慎重に行う必要があります。マスコミで使用された写真が最初に大きくでてきたりすると、意図しなくてもわざとらしい感じがでてきてしまいます。基本は、あくまでも、控えめに使うです。
ほかにも、図形のこりすぎた形や、ケムにまいているような印象を受ける長すぎる文章、簡潔なわかりやすい文章の欠如などあるのですが、やはり印象的には上記の3つの影響が大きい思います。
最初に企画書・提案書を見て「胡散臭い」と思われてしまっては、せっかく苦労して作った企画書・提案書がもったいないです。
私どもで作成する企画書・提案書は、決してそのようなことにはならないことはもちろん、逆に、さらにビジネスバリューを高める企画書・提案書を目指しています。
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